2009 Fiscal Year Annual Research Report
移動制約者の社会参加促進におけるヴァーチャルモビリティの可能性に関する研究
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20760340
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大森 宣暁 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (80323442)
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Keywords | 交通工学・国土計画 / 都市計画・建築計画 / 移動制約者 / 社会参加 / ヴァーチャルモビリティ |
Research Abstract |
本研究は、個人の制約条件を強調したアクティビティベーストアプローチに基づき、実空間におけるモビリティの低い移動制約者を対象に、実空間およびサイバー空間における生活活動の実態、実空間およびサイバー空間におけるモビリティを制約する要因、実空間およびサイバー空間における潜在活動需要を把握し、移動制約者の社会参加促進におけるヴァーチャルモビリティの活用可能性を検討し、総合的なバリアフリー施策のあり方を検討することを目的とした。具体的には、移動制約者として高齢者、障害者、育児中の親を対象として、(1)実空間における移動制約者は、制約の種類に応じていかなる外出活動に参加できないでいるのか、(2)それらの活動はサイバー空間で代替できているのか、あるいは代替可能性はあるのか、(3)実空間およびサイバー空間の双方でも参加できない活動が存在するのか、(4)それらの活動に参加するためにはどのようなハード面およびソフト面の施策が有効であるのか、という点を明らかにするものである。 国内外の既存文献・研究のレビューおよび移動制約者へのインタビュー調査を通して、移動制約者の移動、活動、サイバー空間利用時の制約条件および実空間・サイバー空間のモビリティを向上させる施策の検討を行った。続いて、東京都心部、東京周辺部、北関東の3地域に居住し、小学校入学前の乳幼児・児童を持つ子育て中の母親1,000名に対して実施したアンケート調査データを分析し、居住地による交通システムおよび活動機会のバリアフリー環境の違い、および個人・世帯特性の違いによる、外出目的別の交通手段と外出頻度、バリアに対する意識の違いを明らかにした。また、東京都心部および周辺部における複数の自治体を対象に、障害者の日常生活における外出行動の実態とインターネット利用との関係を把握するためのアンケート調査を実施すべく、調査票の作成を行った。
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Research Products
(4 results)