2009 Fiscal Year Annual Research Report

世代毎の交通行動の特徴に焦点をあてた高齢社会における都市鉄道計画に関する研究

Research Project

Project/Area Number	20760342
Research Institution	National Graduate Institute for Policy Studies
Principal Investigator	日比野直彦 National Graduate Institute for Policy Studies, 政策研究科, 准教授 (10318206)
Keywords	都市鉄道計画 / 高齢社会 / 交通行動 / 世代 / 需要推計 / 年齢階層
Research Abstract	年齢階層別にデータが整備されている1990年以降の大都市交通センサスの通勤目的サンプルを用いて,年齢階層別の鉄道経路選択行動の時系列分析を実施した. 具体的には,対象とした13年齢階層×4時点(1990年,1995年,2000年,2005年)の鉄道経路選択モデルの構築を行った.説明変数は,所要時間,運賃,乗換え回数,端末交通(アクセス+イグレス)時間,混雑指標等である.推定されたパラメータより,「他の年齢階層と比べた場合,30～50歳代の時間価値は近年ほど高くなる傾向にあること」,「団塊世代は乗換え待ち時間の短縮に大きな価値を有していること」,「年齢が高くなるほどオフピーク時間帯の通勤を行なっており,混雑に対する抵抗を計測するためには出発時刻選択も含めた分析が今後は重要になること」を明らかにした. また,分析結果を踏まえ,さらなるデータの精度向上を進めるとともに,モデル推定時の代替経路の設定方法等についても検討を行った.