2009 Fiscal Year Annual Research Report
長周期構造物のための海溝型巨大地震の地震動予測に関する研究
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20760373
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川辺 秀憲 Kyoto University, 原子炉実験所, 助教 (00346066)
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Keywords | 長周期構造物 / 長周期地震動 / 強震動予測 / 差分法 / 統計的グリーン関数法 |
Research Abstract |
本研究の目的は大規模堆積盆地(大阪平野及、濃尾平野など)における海溝型巨大地震時の強震動予測の高精度化であり、そのためには、地下構造モデルの高精度化、やや短周期地震動の予測のための統計的グリーン関数法の高精度化を行う。 平成21年度は、昨年度に引き続き、大規模堆積盆地の地下構造探査および地下構造モデルに関する情報の収集を行い、地下構造モデルの構築方法についての検討を行った。また、既存の観測地震記録の収集を行い、観測地点の盆地内での位置、震源の規模・方向・深さの違いによる地震動特性の違いについて分析・検討を行った。 また、2007年新潟県中越沖地震について、地下構造モデルを構築し、3次元差分法を用いて地震動シミュレーションを行い、地下構造モデルの構築方法の検証及び、計算精度の検証を行った。検証の結果、柏崎刈羽原子力発電所内における観測波形(速度最大振幅など)の違いなど、周期1秒以上の観測地震動を良く再現できる事を確認した。 やや短周期地震動の予測の高精度化ために、大阪平野を対象として、統計的グリーン関数法の計算に周期に依存したエンベロープを取り入れる事を試みた。この手法により、地震動の短周期成分は早く減衰し、長周期成分の継続時間が長くなるという現象を再現できるようになる。本検討は検討途中であるため、次年度も引き続き検討を行う予定である。 また、国内の学会及び研究発表会において研究で得られた成果についての発表を行った。
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