2009 Fiscal Year Annual Research Report
改質フライアッシュコンクリートの単位水量低減およびひび割れ抑制に関する研究
Project/Area Number |
20760377
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
大谷 俊浩 Oita University, 工学部, 准教授 (00315318)
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Keywords | フライアッシュ / 未燃カーボン / 粒子形状 / コンクリート / モルタル / 流動性 / 乾燥収縮ひずみ / ひび割れ |
Research Abstract |
昨年度実施した改質フライアッシュペーストの流動性に関する実験に引き続き、モルタルの流動性試験を実施した。フライアッシュの置換率および細骨材容積比を変化させて各粉体の拘束水比および変形係数を求め各物性値との相関性について検討した結果、モルタルの拘束水比は置換率ごとに空隙率と比例関係にあること、モルタルの変形係数および拘束水比は細骨材容積比の増加とともに指数的に増加する相関性があることを確認し、モルタルの流動性は混合粉体の空隙率および細骨材容積比を用いて推定することが可能であることを明らかにした。 また、フライアッシュ混入コンクリートのひび割れ抑制効果を検討するために、鉄筋埋設型拘束試験ならびに拘束率制御型試験機を用いた乾燥収縮ひび割れ試験を実施した。鉄筋埋設試験では、供試体の断面が100×100mmに対して溝きり加工を施したφ32mmの丸鋼を中心に配置し、長さ1100mmの拘束鉄筋の中央区間300mmにテラロンシートを巻きつけてコンクリートと無定着区間を設け、その区間に発生するひび割れを測定した。拘束率を一定に制御することが可能な拘束率制御型試験機では、自由収縮に対する拘束率を鉄筋埋設型拘束試験と同等の60%で一定とした。その結果、同一の単位水量および水結合材比で比較した場合、フライアッシュを20%混入することで乾燥収縮ひずみが減少し、両ひび割れ試験ともにひび割れ発生が遅延することが確認され、フライアッシュを混入することでひび割れ抑制効果があることを明らかにした。
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