2008 Fiscal Year Annual Research Report
少人数世帯の住宅内エネルギー消費を考慮した家族類型別省エネルギー手法の提案
Project/Area Number |
20760391
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
源城 かほり Akita Prefectural University, システム科学技術学部, 助教 (90315648)
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Keywords | 少人数世帯 / 住宅 / エネルギー消費 / 家族類型 / 省エネルギー |
Research Abstract |
住宅における長期的な省エネルギー化を図るためには, 世帯数の増加や世帯構成の変化を踏まえると, 今後, 世帯類型別に効率の高い省エネルギー手法を提案することが望ましい。そのためには, エネルギー消費の実態を世帯類型別に解明する必要がある。したがって, 本研究では, 単独世帯を含む少人数世帯を対象とした調査研究を通じて, 住宅内エネルギー消費の実態を解明し, 家族類型別省エネルギー手法の提案に向けた基礎的資料を整備することを目的とする。本年度は, 少人数世帯の住宅内エネルギー消費及び省エネルギー行動の実態をアンケート調査によって把握した。 アンケート調査は東北地方に立地する3つの大学の学生を対象として, 2008年7月に実施した。アンケートの回収数は191件であり, 家族類型別の内訳は家族世帯67件, 単独世帯106件, 寮に居住している世帯(以下, 寮と呼ぶ)18件である。住宅内外の省エネルギー行動に関する調査結果によれば, 省資源に対する取り組みの状況に関しては, 単独世帯と寮における取り組みの度合いが家族世帯に比べてやや低い傾向があることがわかった。家電機器に関わる省エネルギー行動の実行に関しては, その内容によって実行度に世帯ごとの違いがあるものとないものが見られたので, 実行度の低い省エネルギー行動についてはその実施を促していく必要がある。また, 年間エネルギー消費量の世帯別平均は家族世帯62GJ/年, 単独世帯12GJ/年であり, 一人当たりに換算すると家族世帯15GJ/人・年, 単独世帯12GJ/1人・年である。これ以外に, 全電化, ガス併用, 灯油ガス併用の熱源別に分類し, 住宅内エネルギー消費量の月別変動の特性についても明らかにした、なお, 調査結果を地域別に分析したところ, 地域別というよりは, 教育系の大学か工学系の大学かによる特性の違いが表れる結果となっていた。
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