2009 Fiscal Year Annual Research Report
少人数世帯の住宅内エネルギー消費を考慮した家族類型別省エネルギー手法の提案
Project/Area Number |
20760391
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
源城 かほり Toyohashi University of Technology, 工学部, 助教 (90315648)
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Keywords | 建築環境・設備 / 省エネルギー / 二酸化炭素排出削減 / 人間生活環境 / 住宅 / 少人数世帯 / 住宅内エネルギー消費 / 省エネライフスタイル |
Research Abstract |
1 住宅内エネルギー消費量の測定による少人数世帯におけるエネルギー消費特性の解明 2008年8月から2009年8月までの約1年間にわたり,秋田県内の高齢夫婦世帯2軒を対象とした住宅内エネルギー消費量と室内熱環境の測定を実施した。年間積算エネルギー消費量は2軒とも秋田県の他調査よりも2割程度少なく,45GJ/世帯・年前後であり,高齢少人数世帯のエネルギー消費量は他の世帯に比べて少ない傾向があることが判った。ただし,暖房・給湯設備の種類と使用法の違いによって,暖房・給湯エネルギー等の用途別エネルギー構成比率は住宅ごとに異なっている。2軒の年間積算エネルギー消費量は少ないが,暖房時の室内温熱環境の快適性は高いとは言えない。これは高齢者世帯では採暖という旧来の暖房スタイルを取ることが習慣化されていることにも起因している。だが,高齢者にとって温度差が大きい環境は健康上好ましくなく,暖房エネルギー消費量を抑えながらも室内温熱環境の快適性は向上させていくことが今後の課題である。 2 省エネライフスタイル実験に基づく少人数世帯における住宅内省エネルギーの可能性に関する検討 省エネライフスタイルメニューを居住者に提示し,無理のない範囲での実行を依頼した。メニューの実行の程度と,エネルギー消費量とを比較し,省エネライフスタイルによる効果を分析する。実験は冬期,春期,夏期に実施し,2009年2,5,8月の各1週間を実験期間とした。結果として,対象住宅によってメニューへの取り組みに差が見られ,そのことが省エネルギー効果を左右する結果となっていることが判った。また,2軒の対象住宅はもともとエネルギー消費量が少なかったため,現状よりも減らすのが難しい場合があることが判った。各住宅の実験結果から,季節ごとに効果的な省エネライフスタイルメニューを抽出し,高齢少人数世帯向けの省エネルギー手法として整理した。
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