2009 Fiscal Year Annual Research Report
LED照明による視覚疲労-快適な一般照明としての使用法確立に向けて-
Project/Area Number |
20760394
|
Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
望月 悦子 Chiba Institute of Technology, 工学部, 助教 (80458629)
|
Keywords | LED / 一般照明 / 住宅 / 被験者実験 / 高齢者 / 視環境評価 |
Research Abstract |
日本でも白熱電球の生産が今後中止されるなど、一般照明用光源は、今後大きく変化することが予測される。LEDは既に一般照明としての利用が見られ、電球型LEDも市販されており、一般住宅でも使用され始めている。住宅でのCO_2排出量のうち、照明によるものは約11%と言われており、照明用消費電力の削減が求められる。消費電力削減の方法の一つに従来の照明用光源のLEDによる代替が挙げられるが、一般照明として用いる際に、LED最大の特徴「小型」「狭角配光」であることによるグレアや明るさむらが懸念される。そこで本研究では、集合住宅専有部内の廊下を想定した実大実験室にて、各種光源を用いた場合の照度測定ならびに被験者実験を行い、白熱電球、電球型蛍光ランプにLEDが代替可能か否か、それらの視環境を比較評価した。 照度測定は床面ならびに歩行者の目線高さについて、廊下全体の照度分布を測定した。結果、LEDでも従来光源と変わらない均斉度を確保することはできた。しかし全光源について、従来の照明計画法によると、廊下のような狭小空間では、JIS照度基準よりも過剰な照度設定となることがわかった。 また被験者実験では、各光源での明るさ感、明るさむら、グレアに関して評価を行った。被験者には、若齢者だけでなく中高齢者も被験者に用い、年齢による視環境評価の違いについても検討した。結果、集合住宅専有部の既設照明部にLEDを用いた場合も、従来の照明環境とほとんど評価の違いはなく、LED置き換えにより年間の消費電力は約254kWh、CO_2排出量にして約141kgを削減できる試算結果となった。
|
Research Products
(2 results)