2009 Fiscal Year Annual Research Report
地区計画と自主ルールの連携を通じた住民主体の住環境管理に関する研究
Project/Area Number |
20760398
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
藤井 さやか University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (70422194)
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Keywords | 地区計画 / 都市計画 / まちづくり / 住民 / 住宅地 / 住環境 / 協定 / 景観 |
Research Abstract |
地区計画と自主ルールの連携を通じた住民主体の住環境管理の実態を把握し、その有効性と課題を明らかにするため、今年度は以下の2つの調査分析を行った。 1.地区計画を基本としてみると、自主ルールの連携のタイプは、自主ルールが対象とする項目の幅広さ(地区計画からみた横出しの方向)とルールで示す基準の多様さ(地区計画からみた上乗せの方向)を軸に4つに分類できる。(A:すでに用意されている客観的基準を強化する上乗せ基準、B:抽象的基準を柔軟に制御する上乗せ基準、C:建築・開発にかかわるが地区計画では規定できない項目を追加する横出し基準、D:都市計画の対象から外れるが住環境管理には重要な項目を追加する横出し基準)この分類を用いて、昨年度の分析で抽出した先進事例である横浜市内の住宅地を対象に、制度の実効性や連携のあり方の検討を行った。分析成果は、日本建築学会の論文にまとめ、研究協議会でも発表を行った。 2.昨年度の調査から、住民のまちづくりの発意を実際のルール策定へとつなげるためには、まちづくり活動の熟度に応じた段階的な支援が重要との知見を得たことから、地区まちづくりルールの策定の要望が高いつくば市を対象として、市民・大規模地権者・行政からなるワークショップを実施した。そして、自主ルールに関する市民の知識の度合い、地区が抱える課題別に必要とされる情報や支援の内容などを検討した。またその成果はつくば市発行の「市民のまちづくりお助け本」にまとめた。
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