2008 Fiscal Year Annual Research Report
都市スケール建築エネルギー需要モデルの精度保障に関する研究
Project/Area Number |
20760409
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山口 容平 Osaka University, 大学院・工学研究科, 助教 (40448098)
|
Keywords | シミュレーション / 精度保障 / データベース / エネルギー消費 |
Research Abstract |
アジア諸国の多くの都市において、建築に起因するエネルギー消費は急速に増加している。エネルギー消費の増加は大気汚染やヒートアイランド現象、地球温暖化などの環境影響をもたらすだけではなく、ピーク電力需要の伸びによる電力インフラへ圧迫などさまざまな影響を及ぼしている。その影響を緩和し、望ましい建築ストックを集積していくためには、建築のエネルギーの構造を解析し、エネルギー需要の総量および時間的変動を制御することが重要である。本研究は、このような目的に用いることができるエネルギー需要の数値モデル(エネルギー需要モデルとする)において数値計算結果の精度を保障するモデル開発手法を確立することを目的とする。エネルギー需要モデルにおける誤差は、(1)計算アルゴリズム、(2)入力条件、(3)最終出力の算出部分に含まれる誤差、不確実性によって生じる。本年度は、特に(2)、(3)の領域に注目し、エネルギー消費の実績値が得られた建物(100件程度)を対象としてエネルギー消費量の予測を行い、各種の建物属性がエネルギー消費に及ぼす影響、加えて、モデルの簡略化手法によってもたらされる予測精度の低下を定量化した。このほか、大阪市業務部門、日本の家庭部門、大阪府豊中市家庭部門、新規建設が予定されている集合住宅や複合施設などを対象としてエネルギー需要モデルを開発し、精度検証を行ったほか、居住者の行動、照明などのエネルギー消費機器、建築・設備の性能、気象条件など、エネルギー需要に影響を及ぼす要因を考慮して可能な限り計算精度を向上させるためのモデル開発手法を検討した。
|
Research Products
(1 results)