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2011 Fiscal Year Annual Research Report

滋賀県における横向きツシを持つ伝統的町家の研究

Research Project

Project/Area Number 20760429
Research InstitutionThe University of Shiga Prefecture

Principal Investigator

石川 慎治  滋賀県立大学, 人間文化学部, 助教 (50374971)

Keywords町家 / ツシ / 横向きツシ / 滋賀県
Research Abstract

滋賀県彦根市や近江八幡市にある町家の中には、表側から二筋目以降の部屋の上部をツシとして使用する例(以下、「横向きツシ」と呼ぶ)が確認されている。このツシは、トオリニワに面し、トオリニワとの境に仕切壁を持たず大きく開口している特徴を持っている。そこで、本研究の目的は、(1)滋賀県全域での横向きツシを持つ伝統的町家の把握と地域性、(2)横向きツシの分類と横向きツシを含めた町家二階部分の形成過程の分析、(3)横向きツシを持つ伝統的町家と農家の関係、を探ることにより、横向きツシを持つ伝統的町家について明らかにすることである。
今年度は、平成20年度にリストアップした横向きツシを持つと思われる町家の中から前年度調査が終了していない町家を対象として、1.横向きツシの空間特性の抽出、2.横向きのツシを持つ町家の特徴の抽出、を行い、すでに調査が終了している町家とあわせて、3.本研究のまとめを行う、ことを予定していた。
1.、2.については、追加調査の結果、横向きツシを持つ伝統的町家は滋賀県内で計17棟となった。その結果、これらの伝統的町家を対象とした3.では、以下のようなことが明らかとなった。まず、(1)滋賀県全域での横向きツシを持つ伝統的町家の把握と地域性についてであるが、その立地は現在の彦根市(14棟)、近江八幡市(1棟)、守山市(2棟)であり、また、先行研究では街道沿いに多く見られる町家だとされていたが、本研究により城下町でも見つけることができ、広く湖東地域における伝統的町家の形式と推測された。(2)横向きツシの分類と横向きツシを含めた町家二階部分の形成過程についてであるが、横向きツシはその形態から2種類(コの字型・一直線型)に分類することができ、町家の平面形態や小屋組などの検討から、一直線型よりもコの字型の横向きツシを持つ町家が古い形式と推測された。(3)横向きツシを持つ伝統的町家と農家の関係については、十分な考察までには至らず、本研究の今後の課題となった。

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Published: 2013-06-26  

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