2008 Fiscal Year Annual Research Report
固液界面を反応場として用いた有機結晶成長の完全制御と電子デバイスへの応用
Project/Area Number |
20760485
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吹留 博一 Tohoku University, 電気通信研究所, 助教 (10342841)
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Keywords | 有機結晶成長 / ルブレン / グラフェン |
Research Abstract |
高キャリア移動度の有機結晶の製造及びそれを用いた電子デバイスの高性能化を目的として、固液界面を用いて、有機結晶の成長制御及び結晶表面の構造評価を行った。 有機結晶成長と表面構造評価に関して、有機低分子(ルブレン等)をメインターゲットとして、研究を行うのみならず、新たに、グラフェン(炭素原子が網の目状に配列した二次元巨大有機結晶)が、一種の固液界面反応場で作製することが可能であり、また非常に高いキャリア移動度を有する可能性が高いことからグララェンに関する研究も本研究で行うこととなった。 (A. 有機低分子の結晶成長と表面構造評価)固液界面を用いた結晶成長法により代表的な有機単分子結晶であるルブレンの高品質な結晶成長に成功し、AFM・共焦点レーザー顕微鏡による表面観察結果から、表面が原子レベルで超平坦であることを明らかとした。 (B. グラフェンの結晶成長と評価)ガスソース分子線エピタキシー法によりSi基板上に成長させたSiCエピタキシャル薄膜の高温加熱によるグラフェンのエピタキジャル成長を試みた。原子間力顕微鏡・透過電子顕微鏡・原子間力顕微鏡法による原子レベル構造評価により、確かにグラフェンがSi基板上に直接成長されていることを明らかにした。また。Raman分光法により、このグラフェンが非常に強い格子一電子構造をゆうしていることも明らかにした。この結果は、本手法によるグララェン成長が次世代電子デバイスにとって有望な半導体成長法となり得ることを示唆する。
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Research Products
(3 results)