2008 Fiscal Year Annual Research Report
ミクロ細孔3次元チャネルを有する超構造化ゼオライト薄膜プロセスの開発
Project/Area Number |
20760490
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
小野木 伯薫 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 助教 (90375147)
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Keywords | 二重構造カプセル / 水熱ホットプレス / DCHHP法 |
Research Abstract |
市販のA型およびY型ゼオライトを原料にした水熱処理法による緻密化条件の検討を行った。温度、圧力、時間、溶媒の種類、溶媒量など水熱処理の条件検討を詳細に行うため、多様な条件で水熱合成実験を行う。本年度は一軸加圧水熱処理装置(水熱ホットプレス)を用いて緻密体が確実に得られる水熱処理条件の検討を行った. 特に伝熱速度を考慮しだ加熱条件の選択「冷却時における圧力の維持が緻密体獲得に必須であるととが判明した。永熱ホットプレス法による固化, 緻密化の機構は一般的に溶解析出機構であることが知られているが、ゼオライトについてはこれと異なる固化・緻密化機構を有している可能性が考えられる。 Y型ゼオライトの緻密化薄膜プロセス確立を目指し、二重構造を有するカプセル中にアルミナ支持基盤とゼオライト原料を封入し、これをバッチ式オートクレープに入れて、等方的に加圧・熱処理することでカプセル内部を水熱ホットプレス状態を維持することで、平板およびパイプにY型ゼオライト薄膜を製膜する手法を開発した(DCHHP注)。薄膜コーティング時における水熱反応と緻密ゼオライト合成プロセスとを比較検討し、薄膜コーティング時にも緻密化組織が得られるような合成プロセス因子を特定した。水酸化ナトリウム溶媒とゼオライト粉末の比率を最適化することでバルクセラミックス合成時と同等の組織が得られることがわかった。 以上より、Y型ゼオライトの緻密化機構の一部を明らかにし、従来の溶解析出機構ではない可能性を示した。また薄膜・自立膜デバイス化へのプロセス指針が得られた。
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