2008 Fiscal Year Annual Research Report
数値流体解析法と最適化法の融合によるマイクロ反応場の精密設計
Project/Area Number |
20760523
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
殿村 修 Kyoto University, 工学研究科, 助教 (70402956)
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Keywords | システム工学 / マイクロ・ナノデバイス / モデル化 / 形状最適化 / 数値流体解析 |
Research Abstract |
本研究は, 研究開発が活発なマイクロ化学プロセスの実生産化に向けて, マイクロデバイスの設計法の確立を目指している。本科学研究費補助金申請の期間内での達成目標は, 流路の"サイズ"と"形状"が重要な設計変数となるマイクロデバイス設計問題を対象に, 数値流体解析法と最適化法を融合した設計支援システムを開発することと, 開発システムを用いて得られた最適流路形状の有効性を実験的に検証することである。本年度得られた成果は以下の通りである。 1. 形状最適化を行うためのフレームワークの構築 数値流体力学による設計法の問題点(=評価値を計算するために流れの支配方程式を解く必要があり, 設計変数の数が増えるにつれ多大な計算時間を要する)を解決すべく, 全ての設計変数に対する評価値の感度を2度の評価値の計算と同程度の計算負荷で求めることができ, 多設計変数問題に有利である随伴変数法に基づく設計フレームワークを構築した。 2. 設計問題定式化, デバイス試作・実験 設計モデル開発に向けて取り組んだシミュレーションによる特性解析を通して, 反応成績の向上に繋がる様々な知見(例 : 流路構造・形状の工夫による流体混合効果)が得られた。また, 望ましい流れ場を実現するデバイス設計問題の定式化に於いて, 流れの支配方程式に対してラグランジュ関数を導入し, 変分法により最適性の条件を導出して最適解を求めた。さらに, 試作したデバイスを用いた実験を通して, 次年度に向けての実験操作ノウハウを修得した。
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Research Products
(2 results)