2008 Fiscal Year Annual Research Report
耐久消費財の分離・解体におけるライフサイクルを考慮した最適化モデルの構築
Project/Area Number |
20760571
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
醍醐 市朗 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特任講師 (20396774)
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Keywords | 易解体設計 / 環境対応 / 機械要素 / 廃棄物再資源化 / モデル化 |
Research Abstract |
本年度は、製品の易解体性評価モデルの骨子を作成した。本年度の成果は、i)モデルの基礎となるデータ収集、ii)最適化アルゴリズムの作成、iii)評価モデルの構築の大きく3つに整理できる。i)事列研究の対象とする機器の製品情報について収集した。具体的には、製品の構造、使用素材、部材間の接合について、目覚まし時計、電気ポット、電子レンジを解体することにより得た。また、製品の構造情報の取得方法について、各製品を解体し検討した。また、現行プロセスで、機械選別前に手解体で分離されている部品に関する情報を、家電リサイクルプラントにおけるフィールド調査で得た。手分解されている理由は、部品の含有する有害物質、部品の硬度による破砕械の制約、経済性(単一素材部品)などと予測され、本情報からモデルでの手選別と機械選別を選択する制約要因を抽出する。家電リサイクルプラントから得られる機械分離された鉄、アルミ、桐について、任意に20kg程度サンプリングし、各素材のサンプルを得た。アルミ、銅のついては、手で選別することにより、構成素材を分析した。鉄スクラップについては付着物が多かったため、これを不活性雰囲気で溶解し、ICP分析装置にて銅、亜鉛、クロムなどの元素を定量分析し、それぞれのスクラップに混入していた他元素の量を実測した。また、機械分離された混合プラスチックについても、手作業により構成素材を分析した。これにより、機械分離の単一素材選別能力を実測できた。ii)評価モデルの中枢を成す最適化アルゴリズムは、既存の発見的探索法では、大局的最適解に至らない場合があることより、盲目的探索法による最適手順導出アルゴリズムを開発した。さらに、途中で手解体を中断し、その後機械分離をおこなうオプションを拡張した。iii)以上の情報収集方法とアルゴリズムによる製品の易解体性評価モデルの骨子を作成した。
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