2008 Fiscal Year Annual Research Report
磁気的物理量と照射脆化の相関データベースに基づく脆化予測法の開発
Project/Area Number |
20760588
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
小林 悟 Iwate University, 工学部, 助教 (30396410)
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Keywords | 照射脆化 / 磁性 / 劣化予測 / データベース |
Research Abstract |
本研究の目的は、中性子照射済み小型引張試験片を数千本保有する米国カリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)の協力の下、原子炉圧力容器鋼材の磁気計測を実施し、中性子照射脆化と磁気的物理量の相関データベースの構築および磁気的物理量に基づく照射脆化予測法を確立することである。平成20年度は、以下の様にUCSBで磁気計測を行うための準備、照射材の磁気計測を行った。 1. 専用磁気測定装置の製作とUCSBへの装置搬入 UCSB所有の小型引張り試験片専用の磁気測定用ジグを凌和電子と共同製作した。(平成20年8月) 岩手大学において小型試験片と同サイズの照射脆化模擬材で動作確認後、日本通運に委託し磁気測定用ジグおよび測定機器-式(定電圧電源、アンプ、ファンクションジェネレーター、パソコン[いずれも岩手大学所有])をUCSBへ輸送した。(平成20年12月) 2. UCSBにおける磁気ヒステリシス・マイナーループ計測 磁気計測に先立ち、照射材の表面酸化層の除去・運搬をUCSBのスタッフに委託した。 平成20年12月に2週間UCSBに滞在し、搬入装置の動作確認および照射材の磁気計測を行った。具体的には、照射脆化のキー元素(銅、ニッケル)濃度、フラックス強度、照射量を系統的に変えた圧力容器鋼の中性子照射材(条件数180、試料数約300)について実施した。 その後、磁気マイナーループ法に基づく実験データの解析を行い、磁気的物理量と照射脆化の相関についてデータベース化を進めた。
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