2008 Fiscal Year Annual Research Report
高エネルギー中性子による核種生成断面積の測定に関する研究
Project/Area Number |
20760593
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
八島 浩 Kyoto University, 原子炉実験所, 助教 (40378972)
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Keywords | 放射化断面積 / 高エネルギー中性子 / 核破砕反応 |
Research Abstract |
平成20年度に大阪大学核物理研究センター(RCNP)において300MeV陽子入射によるp-Li準単色中性子によるBi, Coサンプル今の照射実験を行い、放射性核種の測定を行った。300MeV陽子を厚さ1cmのLiターゲットに照射し、0度方向に放出された中性子のエネルギースペクトルをLiターゲットから約17m下流に設置した有機液体シンチレータで測定した。中性子エネルギースペクトルの測定後、Liターゲットから約8m下流にBi, Coサンプルを設置し平均ビーム電流約1μAで25.7時間照射を行った。低エネルギー中性子の寄与を補正するために30度方向についても0度同様に中性子エネルギースペクトルの測定及びBi, Coサンプルへの中性子照射を行った。また、Coサンプルについては中性子だけでなく陽子入射による照射実験定も行った。300MeV陽子を直接Coサンプルに平均ビーム電流約500nAで約90秒照射した。照射したサンプルに生成した放射性核種から放出されるガンマ線のエネルギースペクトルを高純度Ge検出器を用いて生成核種の半減期に合わせて繰り返し測定している。現在、測定データの解析および長半減期生成核種の測定を進めるとともに照射に用いたp-Li中性子スペクトルの解析や他の実験値や核データの評価値の収集も行っており、照射による核種生成率に対する低エネルギー中性子成分の寄与の補正についての検討並びに陽子入射による核種生成断面積と中性子入射による核種生成断面積の違いについて考察するためのデータベースの作成を進めている。
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