2008 Fiscal Year Annual Research Report
レトロトランスポゾン獲得による哺乳類の胎生進化の解明
Project/Area Number |
20770002
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小野 竜一 Tokyo Medical and Dental University, 難治疾患研究所, 助教 (10401358)
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Keywords | レトロトランスポゾン / 胎盤 / ゲノムインプリンティング |
Research Abstract |
申請者はPeg10(Paternally exressed gene 10)がレトロドランスポゾン由来の遺伝子であり、また、父性発現インプリンティーング遺伝子であることを申請者は報告している。さらに、Peg10 KOマウスを作製し、解析した結果、Peg10は胎盤形成に必須な遺伝子であることを報告している。 本研究課題では、Peg10の胎盤での機能を解明することを目的としている。Peg10の胎盤での機能を解析するためにPeg10 KOのTS(trophoblast stem)細胞の樹立を試みた。Peg10ヘテロKOマウス同士の交配し、受精後3.5日目で受精卵を採取し、その受精卵より、TS細胞を樹立した。樹立したTS細胞は、Peg10ホモKOが3ライン、ヘテロKOが6ライン、野生型が3ラインであった。現在までに、Peg10ホモKO TS細胞を3ライン、および野生型TS細胞を3ライン用いて、DNAマイクロアレイ解析を行った。その結果、全てのPeg10ホモKO TS細胞において、野生型と比較して発現の無くなる遺伝子群、および発現が誘導される遺伝子群の存在が明らかになった。これらの発現の変化があった遺伝子を野生型、およびPeg10 KO TS細胞において強制発現、およびノックダウンすることによって、それらの機能解析を進めて行く予定である。また、これらの遺伝子群の制御領域にPeg10が結合することによっている可能性を解析するために、Peg10抗体を用いたChIP assayを現在行っている。
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