2008 Fiscal Year Annual Research Report
硝酸シグナル伝達ネットワーク解明のための新たな解析法の開発
Project/Area Number |
20770024
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
GOTO DEREK Hokkaido University, 創成科学共同研究機構, 特任助教 (40419205)
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Keywords | 植物 / 根 / 栄養応答 / 栄養輸送 |
Research Abstract |
窒素源は植物の3大栄養素の一つとして生育に必須であり、その化合物量は植物のバイオマスを規定する重要な化学的環境因子である。植物は窒素を主に硝酸塩として吸収し、その供給量に応じて代謝系や形態を変化させ、限られた窒素を効率的に利用している。しかしながら、植物の窒素源を感知する分子機構、さらに、その下流の窒素情報伝達の分子機構に関してはほとんど明らかにされていない。これらの分子機構解明には、植物の窒素吸収体である硝酸塩の経時的、空間的な変化を細胞内で直接モニターすることが必要であるが、そのような観察手法はいまだ存在しない。このような状況を打破するため、本研究の目的は、硝酸塩の細胞内変化をリアルタイムで追跡可能な新規蛍光指示薬を開発し、分子レベルでの窒素栄養応答機構を解明することにある。 1) 硝酸塩と高いアフィニティーで特異的に結合するタンパク質をコードするNrtA遺伝子をSynechococcus elongates菌からクローニング。 2) NrtAタンパク質を蛍光タンパク質との融合タンパク質として発現するコンストラクトを作製 3) 作製したNrtA融合タンパク質が硝酸塩と結合し、構造が変化するとともに蛍光活性も変化することを確認。 4) 蛍光活性がより変化するように、配列、長さの調節、蛍光タンパク質の種類の変更等の条件検討を行った。
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Research Products
(3 results)