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2010 Fiscal Year Annual Research Report

日華植物区系における固有科アオキ科の種分化と系統分類

Research Project

Project/Area Number 20770063
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

東馬 哲雄 (大井 哲雄)  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教 (10376527)

Keywords日華植物区系 / アオキ科 / アオキ属 / 系統分類 / 種分化 / 植物地理 / 染色体倍数化
Research Abstract

本研究では、植物多様性における日華植物区系の重要性を理解するために、日華植物区系固有科であるアオキ科アオキ属(Aucuba)を対象とし、「染色体変化(倍数化・ゲノムサイズ変化)の種分化への影響」・「日本列島周辺域でのアオキ(A. japonica)の種分化の進化的歴史」を明らかにし、「属内の分類学的再検討」を行うことを目的とした。本年度は、国外種の分類学的検討を行うために国外での野外調査を2回行い、採集した試料について前年度と同様に葉緑体DNA・核DNAの複数領域を用いた系統学的解析、ゲノムサイズ比較による染色体解析を実施した。
(1)従来はA. chinensisとされてきた台湾産種がA. japonicaであることが前年度の結果で示唆されたため、8月に台湾東部での追加調査を行うことで、台湾の北部地域にはA. japonicaが、中南部のものは、A. japonicaの新変種とすることが妥当であるという結論に至った。(2)E. S. Li博士(南昌大学)の協力による江西省西南部での調査を実施し、A. chinensisやA. himalaicaとして誤認識されてきた実体不明種の試料を採集し解析を進めたところ、系統的には前年度に解析した広東省北部に産する2倍体種A. angustifoliaに非常に近縁であるが、葉形態などからはその変種もしくは別種とすべきことが明らかになった。また既に解析を行った雲南省の4倍体A. grandifloraの異質倍数化に関与している可能性が示された。さらに葉緑体rbcL遺伝子解析では、日本産A. japonicaの4倍体系統と同様な配列を持っていたことから、A. japonicaの種内適応分化の解明に重要な種であることがわかった。(3)rpb2遺伝子解析については倍数体サンプルでの解析が困難で解析を完了できなかった。

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Published: 2012-07-19  

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