2009 Fiscal Year Annual Research Report
小分子RNAを含むリボヌクレオプロテイン複合体の機能の構造基盤の解明
Project/Area Number |
20770079
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西増 弘志 The University of Tokyo, 医科学研究所, 助教 (00467044)
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Keywords | タンパク質 / 核酸 / 結晶構造 |
Research Abstract |
グラム陽性細菌ではフラビン酵素TrmFOが5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸(MTHF)をメチル基供与体としてT54形成を触媒する.しかし,その触媒機構は不明だった.そこで,高度好熱菌由来TrmFOの結晶構造を決定し,TrmFOが2つのドメインからなり,基質MTHFがFADの近傍に結合することを明らかにした.変異体解析を行い,ドメイン間のクレフトにtRNAが結合し,基質MTHFからメチル基が転移される反応機構を提唱した.TrmFO酵素は広く細菌に分布していることから,抗菌剤開発へとつながる可能性も期待される. TYW2酵素はS-アデノシルメチオニン(SAM)のα-アミノα-カルボキシプロピル基(acp基)を,三環構造をもつ塩基imG-14に転移し,塩基yW-86を合成する.通常のメチル化酵素(MTase)と異なり,TYW2がSAMのメチル基ではくacp基を基質に転移する機構は謎だった.そこで,古細菌由来TYW2の結晶構造を決定し,立体構造に基づいた変異体解析を行い,TYW2の全体構造は通常のMTaseと類似しているが,SAMのacp基を基質分子に転移するのに適した構造をもつことを明らかにした.本研究により,活性部位構造のわずかな違いが,TYW2とMTaseの全く異なる酵素活性を規定していることが判明した. ショウジョウバエAGO1,PIWI,AUB,AGO3を含む複数の真核生物由来Argonauteタンパク質を、バキュロウイルス/Sf9昆虫細胞系でHis-tag融合蛋白質として発現させ,NiNTAカラムで可溶性画分に精製することに成功した.
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Research Products
(4 results)