2009 Fiscal Year Annual Research Report
再構成系によるアミノ酸輸送複合体LAT1・4F2hcとインテグリンの相互作用解析
Project/Area Number |
20770101
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永森 収志 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (90467572)
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Keywords | トランスポーター / プロテオリポソーム / 膜複合体 / ガン |
Research Abstract |
SLC7ファミリーに属する12回膜貫通型タンパク質であるLAT1は、1回膜貫通型糖タンパク質である補助サブユニット(CD98/4F2hc)とジスルフィド結合を介して複合体を形成する。LAT1は4F2hcとヘテロ二量体を形成することによって細胞膜に局在し、はじめて機能を発現する。LAT1の細胞膜局在に4F2hcが必須な一方で、4F2hcがアミノ酸輸送にどのようにかかわっているか不明であった。また、LAT1・4F2hc複合体と他のタンパク質との相互作用変化がアミノ酸輸送活性に影響している可能性も考えられた。そこで本研究課題では、これらのことを明らかにするため、LAT1、4F2hcおよびLAT1・4F2hc複合体の発現系・精製法およびリポソームへの再構成系を開発し、それを用いてアミノ酸輸送活性の詳細な解析を行い、さらに4F2hcのアミノ酸輸送能に対する関与およびLAT1・4F2hc複合体と他のタンパク質との機能的相互作用を明らかにすることを試みている。平成21年度はアミノ酸輸送体LAT1、4F2hcおよびLAT1・4F2hc複合体の昆虫細胞系での大量発現系を構築し精製し再構成系の構築を行った。その過程で、精製したLAT1に単独で基質であるロイシンに結合する活性を保持していることを明らかにした。この解析系を用いることで、LAT1の機能活性相関の詳細な研究が可能になった。またLAT1・4F2hc複合体に結合する因子としてAnexineIIを同定し、その詳細を解析した結果、4F2hcのN末端に結合しており、それによってLAT1・4F2hc複合体とインテグリンの相互作用制御に関与している可能性が示唆された。
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Research Products
(6 results)