2008 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリアユビキチンリガーゼ、MITOLによるミトコンドリア品質管理
Project/Area Number |
20770109
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
與那城 亮 Tokyo University of Pharmacy and Life Science, 生命科学部, 助教 (60453809)
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Keywords | ユビキチンリガーゼ / 品質管理 / ミトコンドリア / 筋萎縮性側索硬化症 / ユビキチン |
Research Abstract |
本研究はミトコンドリア外膜に局在する膜型ユビキチンリガーゼ、MITOLによるミトコンドリア品質管理機構の解明を目的としている。予備実験において、ミトコンドリアに蓄積する変性タンパク質がMITOL依存的にユビキチン化、分解されていることを見出した。現在までに小胞体関連分解といわれる品質管理機構が明らかとなっている。しかし、ミトコンドリアにおける品質管理機構はマトリックス、及び内膜に局在するプロテアーゼが担っていること以外明らかになっておらず、特に外膜における品質管理機構は未解明である。私たちは、ミトコンドリアに局在する変性タンパク質の一つとして報告されている変異型SOD1を用いてMITOLによる品質管理機構の解明を行った。MITOLと変異型SOD1を共発現させると、変異型SOD1のユビキチン化が亢進し、ミトコンドリア上の変異型SOD1が減少していること、MIToL siRNAによって、ユビキチン化が減少、変異型SOD1の蓄積が確認された。また、タンパク質合成阻害剤であるシクロヘキシミドを用いて変異型SOD1の半減期を調べたところ、MITOLによってミトコンドリア上の変異型SOD1の分解促進、及びMITOL siRNAによって半減期の増加が確認された。更に、変異型SOD1のミトコンドリアへの毒性の一つである活性酸素種を計測したところ、MITOL-過性発現では減少し、MITOL siRNAにおいては増加することが確認された。他の変性タンパク質も同様にMITOLによって消去されることが明らかとなっており、MITOLがミトコンドリア外膜上にて変性タンパク質の品質管理を担っている事を示唆している。
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