2008 Fiscal Year Annual Research Report
ゴルジ体→小胞体輸送セミインタクト細胞アッセイを用いたYip1Aの作用機序の解明
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20770151
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加納 ふみ The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 助教 (10361594)
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Keywords | セミインタクト細胞 / ゴルジ体 / 小胞体 / 逆行輸送 |
Research Abstract |
当研究では、セミインタクト細胞で確立されたゴルジ体-小胞体間小胞輸送の再構成系を用いて、その分子機構と作用機序を明らかにすることを目的とする。本年度中に我々は、ER-Golgi intermediate compartment(ERGIC)局在膜4回蛋白質Yip1Aがゴルジ体→小胞体輸送に関わることを明らかにした。セミインタクト細胞でのゴルジ体-小胞体間小胞輸送の再構成系およびインタクト細胞での輸送アッセイから、Yip1AのN末部分により小胞体→ゴルジ体ではなくゴルジ体→小胞体輸送が特異的に阻害されることを見いだし、その結果をJournal of Cell Scienceに投稿し受理された。Yip1A結合蛋白質はゴルジ体→小胞体輸送に関与すると考えられるため、まずYip1Aと相互作用する分子を酵母ツーハイブリッド法や分割ユビキチン法にて明らかにする。次に、Yip1A結合蛋白質群のゴルジ体→小胞体輸送への関与をセミインタクト細胞アッセイを駆使して解析することにより、今までにアッセイ系があまりないために詳細が不明であったゴルジ体→小胞体輸送の分子基盤を解明する。今年度までに酵母ツーハイブリッド法や分割ユビキチン法、およびGST-Yip1Aリコンビナント蛋白質の結合分子をMALDI-TOFFにより生化学的に同定する方法などを駆使し、いくつかのYip1A結合蛋白質の候補を得た。今後はこれら蛋白質の同定、動物細胞内での結合確認、および逆行輸送への関与を調べる。
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