2009 Fiscal Year Annual Research Report
ショウジョウバエ培養細胞系を用いたリソソーム酵素局在化の分子機構の解析
Project/Area Number |
20770159
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
亀高 諭 Fukushima Medical University, 医学部, 講師 (10303950)
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Keywords | リソソーム / クラスリン / ゴルジ体 / 選別輸送 / ショウジョウバェ |
Research Abstract |
本研究はショウジョウバエの培養細胞系を用いてリソソームへの蛋白質輸送経路、ひいてはリソソーム関連オルガネラ(Lysosome-related organelles : LRO)の形成メカニズムを分子レベルで理解し、更にはリソソームの生理的意義を明らかにすることを目的にしている。 (1) これまでに動物細胞のクラスリンアダプターGGAs,AP-1複合体のショウジョウバエホモログであるdGGA及びdAP-1複合体及び関連因子のクローニングと性状解析を行い、クラスリン被覆小胞の形成に於いてショウジョウバエが哺乳動物と非常によく似たメカニズムを有していることを示し、論文で報告した。また、 (2) S2培養細胞系を用いて、リソソーム酵素の選別受容体Lerpの輸送を生化学的及び細胞生物学的にモニターするアッセイ系を確立し、クラスリンアダプター分子群及びその制御因子であるARF small GTPaseファミリーの分子が実際にLerpの輸送に関与していることを示すことに成功した。更に、 (3) リソソーム酵素の輸送に関わる因子を同定する目的でRNAi法を用いた遺伝子ノックダウンを行い、Lerpの細胞内輸送に関わる因子の候補を挙げることが出来た。 (4) 同時にハエ個体を用いた実験をスタートさせ、shRNAを器官特異的に発現させる系統(IR-line及び各種GAL4-driver line)を導入しリソソーム酵素輸送に関わることが知られている約40遺伝子について検討した結果、これらの因子の中枢神経発生における重要性について知見を得ることが出来た。
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Research Products
(3 results)