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2009 Fiscal Year Annual Research Report

細胞内脂肪滴における中性脂肪の蓄積と分解の機構:MLDPを中心に

Research Project

Project/Area Number 20770160
Research InstitutionShowa University

Principal Investigator

山口 智広  Showa University, 薬学部, 准教授 (50347530)

Keywords細胞・組織 / 脂質 / 蛋白質
Research Abstract

細胞内脂肪滴は生体の脂質ホメオスタシスを制御する細胞小器官であり、その機能は脂肪滴表面に存在するタンパク質が担っている。申請者は、心臓の脂肪滴に選択的に存在する新たなタンパク質MLDP (myocardial lipid droplet protein)を見出し、その生理的機能の解明を目的としてMLDPノックアウトマウス(KO)を作製し、解析を行っている。これまでに、MLDP KOマウスの心筋において脂肪滴が完全に消失していることが明らかとなり、MLDPが心臓の脂肪滴の形成において必須な因子であることが示唆される。本年度はMLDP欠損マウスの表現型解析として、初代培養細胞を用いたβ酸化活性の測定や、マウス運動量の変化について検討を進めた。野生型マウス(WT)およびMLDP KOマウスの心筋より初代培養細胞を調製し、脂肪酸のβ酸化活性の測定を行ったところ、KOで活性が高い傾向がみられた。また、肝臓の初代培養細胞においても同様の結果が得られている。各マウスの自発運動量を測定したところ、KOの方がWTより運動量が有意に多いことが明らかとなった。しかし自発運動量は潜在的な運動能力、特に持久力を直接測定しているないので、次に強制運動量を測定した。その結果、KOの方がWTより走行距離が長く、持久力が優っていることがわかった。WTとKOでは脂肪酸の消費能に差異があり、その結果として運動量に差が現れている可能性がある。今後は、心筋における脂肪酸酸化活性を測定するとともに、耐糖能テストなど疾患との関連について検討を進める。
MLDPの機能解析と並行して、新たな脂肪滴局在因子の探索も進めている。MLTC-1ステロイド産生細胞より脂肪滴を単離しプロテオミクス解析を行ったところ、ステロイドホルモン合成に関わる酵素群が多数同定された。この結果は脂肪滴がステロイド合成の場として機能していることが示唆している。

  • Research Products

    (3 results)

All 2010 2009

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Crucial role of CGI-58/alpha/beta hydrolase domain-containing protein 5 in lipid metabolism2010

    • Author(s)
      Yamaguchi T
    • Journal Title

      Biol Pharm Bull. 33

      Pages: 342-345

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Chanarin-Dorfman syndrome : deficiency in CGI-58, a lipid droplet-bound coactivator of lipase.2009

    • Author(s)
      Yamaguchi T., Osumi T.
    • Journal Title

      Biochim Biophys Acta. 1791

      Pages: 519-523

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 脂肪分解刺激に応答した脂肪滴局在タンパク質の細胞内動態の解析2009

    • Author(s)
      山口智広
    • Organizer
      日本脂質生化学会
    • Place of Presentation
      名古屋
    • Year and Date
      20090700

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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