2009 Fiscal Year Annual Research Report
ミヤコグサの農業形質に関するQTLとマメ科植物とのシンテニー領域の解明
Project/Area Number |
20780003
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
権藤 崇裕 University of Miyazaki, フロンティア科学実験総合センター, 助教 (10437949)
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Keywords | ミヤコグサ / モデル植物 / QTL / シンテニー / 農業形質 |
Research Abstract |
ミヤコグサ(Lotus japonicus)は、マメ科のモデル植物として現在、全ゲノムが解読され、遺伝資源の整備が進められている。今後、ミヤコグサの遺伝情報を積極的にマメ科作物の育種に活用するためには、収量など農業形質に関わるゲノム領域を同定していくとともに、マメ科作物間のシンテニー領域を解明することが重要である。本研究では、ミヤコグサにおける農業形質に関するQTLとマメ科植物とのシンテニー領域を解明し、モデル植物から作物への研究の可能性を模索する。 本年度は、これまで解析した13農業形質のQTLのうち、開花始日、茎色、一莢粒数、種子重および裂莢性について、かずさDNA研究所で開発された323個のSNPマーカー情報を用い、QTLの位置を絞り込んだ。今回検出されたQTLのほとんどは、これまで解っているQTLとほぼ同じ領域に位置しており、その効果についても同様であった。最も効果の高い茎色のQTLは、第2染色体の25.8~28.3cMの間に位置しており、開花始日については第1染色体の42.6~44.2cMでQTLが検出された。一莢粒数に関するQTLは、4つ検出され、裂莢性については、QTLの効果が低く検出されなかった。種子重に関するQTLは、合計4つ検出され、ミヤコグサとダイズのシンテニー関係を比較すると、そのうち3つがダイズの既知のQTLと対応していた。また、ミヤコグサの種子重のQTLと他の主要なマメ科作物との対応関係から、得られた種子重のQTLは、マメ科植物間で遺伝的に保存性が高いものと推察される。
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