2008 Fiscal Year Annual Research Report
新奇メタン生成共生系の『第二の種間伝達物質』の可能性
Project/Area Number |
20780052
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
中村 浩平 Gifu University, 応用生物科学部, 助教 (40456538)
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Keywords | メタン生成アーキア / 共生菌 / 水素発生型有機物分解菌 / 微生物間相互作用 / 種間伝達物質 |
Research Abstract |
(1) 『第二の種間伝達物質』の存在の検証 抗生物質、温度条件を検討しPB株の選択的排除を試みた。その結果、RMASが生育るすときは必ずPBが同時に培養された。また、ホモ酢酸菌でない共生菌D. nigrificansを用いて限外希釈培養、共生コロニーの形成を試みた。その結果、共生系は構築できたもののPB株も混在した培養系であった。これらの結果からRMASが生育するには、PB株も生育も必須である可能性が示唆され、『第二の種間伝達物質』は存在すると考えられた。 (2) RMASを純粋培養可能とする培養条件の検討 平板培養法でRMASのコロニー形成を試みた。平板培地にメタン菌の生育を促進・要求する既知物質を添加した。生じたコロニーを検証した結果、PB株単独またはRMASとPB株の共コロニーであった。種々の条件検討から、RMAS-PBの混合液体培養系において水素を基質にトリプトン、酵母エキス、酢酸を添加したとき、増殖速度の増加が確認された。これらの結果から、RMAS単独のコロニー形成には増殖に上記の物質にくわえ、高度な嫌気条件が必要と考え、水素基質に上記の物質を添加したDeep agar法によるコロニー形成を試みた。その結果、RMASの純粋コロニーの取得に成功した。RMASは生育にアミノ酸源を要求し、PBは共生培養条件下でそれらをRMASに供与する可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)