2008 Fiscal Year Annual Research Report
糸状菌(ヘミ)セルラーゼ遺伝子発現制御因子の同定と機能解析
Project/Area Number |
20780058
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
谷 修治 Osaka Prefecture University, 生命環境科学研究科, 助教 (80405357)
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Keywords | Aspergillus aculeatus / (hemi)cellulase / gene regulation / Agrobacterium / TAIL-PCR / transformation |
Research Abstract |
本課題では、糸状菌の(ヘミ)セルラーゼ遺伝子発現制御因子を同定し、その機能を解析することを目的としている。まず平成20年度は、アグロバクテリウムによる趣Aspergilus aculeatus形質転換系を構築し、T-DNAの挿入により網羅的に遺伝子破壊株を作出する系を確立するとともに、TAIL-PCR法を用いて破壊遺伝子を効率よく同定するための系を構築した。 アグロバクテリウムによりA.aculeatusを形質転換する条件を検討した結果、OD_660=0.4のアグロバクテリウム培養液と107個のA.aculeatus分生子を混合し、アセトシリンゴンを添加した液体培地で48時間共培養した場合に最も形質転換効率が高く、A.aculeatusの95%のゲノム遺伝子の破壊株を取得するに必要な45,000株の形質転換体を単離することが可能になった。また、この条件で得られた約60%の形質転換体でT-DNAがシングルコピーで挿入されていることがサザンブロッティング解析により明らかになり、その周辺配列がTAIL-PCRにより効率よく獲得できることを証明した。T-DNAの染色体への組み込みによりその周辺配列で大規模な欠失が起きていない事、T-DNAが安定して染色体上に保持されることから、本課題において確立したアグロバクテリウム形質転換法とTAIL-PCR法を用いて、新規遺伝子発現制御因子をスクリーニングすることが可能になった。 現在、形質転換体から目的の(ヘミ)セルラーゼ遺伝子発現制御因子の遺伝子破壊株のみをスクリーニングできる系を構築しており、確立でき次第、因子の同定と機能解析を行う予定である。
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Research Products
(6 results)