2008 Fiscal Year Annual Research Report
メチロトローフ酵母の酸素応答システムとエピジェネティクス制御
Project/Area Number |
20780061
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
藤村 朱喜 Tokyo University of Agriculture, 生物産業学部, 助教 (00453803)
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Keywords | 環境応答 / 酸素認識 / エピジェネティクス / メチロトローフ酵母 |
Research Abstract |
申請者は、生物の持つ環境適応能力に着目し、その普遍性から酸素応答についてメチロトローフ酵母のメタノール代謝をモデルとし解析を行ってきた。その結果、初段階酵素アルコールオキシダーゼ(AOD)は酸素依存的に発現制御が行われること、その酸素認識には代謝系の中でもう一つの酸素消費の場となる呼吸鎖活性が重要であることなどを明らかにした。 これらの結果について、次にエピジェネティクス制御の観点から解析を進めることが有効であると考えた。AODの酸素依存的発現制御やオルガネラ制御について、転写制御の実態が明らかにされていないことから、これらの標的遺伝子をエピジェネティクスの中でも特に重要とされるヒストンアセチル化系を中心としたクロマチン修飾の解析により.ダイナミックな転写制御の様態を把握することを目指し解析を行った. HDAC阻害剤を添加し、メタノール代謝における影響を解析したところ顕著な生育への影響は観察されなかった。これについては、現在までメチロトローフ酵母での報告例はなくさらに阻害剤の違いによる影響についても観察する必要があると考えている。また、ヒストンアセチル化について酸素認識制御によるAODの変化との関係を現在解析中であり、転写制御因子群とエピジェネティクス制御との関わりについて考察していく。
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Research Products
(3 results)