2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20780097
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大貫 宏一郎 Kyushu Nutrition Welfare University, 食物栄養学部, 講師 (50378668)
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Keywords | 精神機能 / 機能性食品 / 動物行動 / 神経新生 / ヤマブシタケ / ペプチド / 生理心理 |
Research Abstract |
本研究は、精神機能に影響を与える機能性食品成分などをスクリーニングする総合的な実験システムを構築することを目的としている。その目的を達成するため、マウスの行動テストバッテリーを用いて、一般食品やその中に含まれる新規物質が精神に与える影響を探索し、その成果をヒトで検証することを試みている。本年度は、鬱や不安傾向を低下させる食品由来ペプチドの効果を動物行動でスクリーニングすることができ、そのペプチドが神経新生を亢進させる結果が得られた。また、ヤマブシタケを含有する食品の効果をヒトで確認することができ、不安感を軽減する効果があることが示唆された。 コラーゲンを特定の酵素で分解したペプチドを継続的に摂取したマウスの行動を、同量のタンパク質を摂取したマウスと比較したところ、鬱や不安傾向が低下して、脳重量の増加や神経新生の促進が観察された。また、ペプチドのいくつかをPC12細胞培養液に添加してその影響を観察したところ、特定のペプチドが神経突起を伸長させる結果を得た。その他、NGF産生を向上させると言われるヤマブシタケを含有する食品について、含有しないプラセボ食との比較で検討したところ、摂取2週間後において有意に主観的な不安感を低下する結果が得られた。以上の結果より、動物行動実験系やヒトの主観的評価方法が、食品の機能性検出に効果的であることが示された。 以上の結果は、現在論文作成をほぼ完了しており、ペプチドの効果についてはNutritional Neuroscienceへ、ヤマブシタケの効果についてはBiomedical Journalに投稿予定である。
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