2008 Fiscal Year Annual Research Report
日本各地域に合った渇水緩和対策の提案~ダムか人工林間伐か?~
Project/Area Number |
20780119
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小松 光 Kyushu University, 大学院・農学研究院, 助教 (70432953)
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Keywords | 水資源涵養・水質 / 人工林 / 間伐 / ダム / 渇水緩和 |
Research Abstract |
本研究は、日本全国の各地域を対象に、ダム・人工林間伐による渇水時の流量増加を定量化し、各地域に合った渇水緩和対策を提案するものである。本研究は2つのプロセスからなる. まず, ダムの渇水時流量増加を算定する方法はすでに確立しているので、この方法を全国の多目的ダムの流量データに適用して、ダムによる渇水時の流量増加を定量化する。つぎに、これまでに森林水文の分野で蓄積されてきた流量データを収集して、渇水時流量と年流量の対応関係をモデル化し、すでに定量化している間伐による年流量の変化とあわせることで、間伐による渇水時流量の変化を定量化する。 平成20年度は、前者のプロセスを完了させ、また、後者のプロセスにおいて必要となる森林流域の流量データの収集を行った。前者のプロセスについては, すでに開発した, ダムの渇水緩和機能評価方法を全国のダムに適用した. その結果, 一般にダムの容量が大きいほど渇水緩和効果が大きいという結果が得られた. 後者のプロセスについては, 間伐に伴う流量変化を調べた計測研究が文献を収集し、平成21年度に行われるモデル化のためのデータを取得した。また, 間伐の渇水緩和機能への影響に大きく影響する蒸散量について, 九州大学御手洗水流域において計測を行い, 本研究で構築されるモデルの適用可能性を検証するデータを取得した。
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Research Products
(6 results)