2009 Fiscal Year Annual Research Report
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20780159
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| Research Institution | Mie University |
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Principal Investigator |
内山 智裕 Mie University, 大学院・生物資源学研究科, 准教授 (80378322)
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| Keywords | 農業参入 / 企業参入 / 食品卸売業 / 経営請負 / 英国農業 / ファームマネジャー / 生産契約 |
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| Research Abstract |
国内外における企業の農業参入について,従来注目されていなかった新たな論点を析出すべく,研究を進めた。
国内では,農業参入を行う業種としてあまり注目されていない食品卸売業における農業参入事例に着目した。卸売企業による農業参入は,売れ残りリスクや販売価格リスクといった農産物の販売にかかるリスクを回避し,高付加価値販売を実現できるという点で,農業参入に際し一定の優位性を持っているが,生産については必ずしも優位性を持っているわけではないことを示した。その内実は,確保した農地の条件が悪いといった制度的・社会的要因によるものもあれば,栽培に関する技術的要因によるものもあるため,これらの課題を円滑に解決しつつ,その優位性をいかに発揮していくかが食品卸売業による農業参入成否の鍵となると考えられる。また,食品関連業種に限らず,従来は農地を取得する方式での農業参入が専ら注目されてきたが,農商工連携など農地取得に限定されない形での農業参入についても調査研究を進めている。
国外では,英国における企業の農業参入をめぐる状況について調査分析を行った。英国では「企業の農業参入」は一部の野菜・果樹などの集約的部門に限られているが,その一方で,農業経営・農場運営を地権者から受託し,専門のファームマネジャーを擁して大規模経営を行う請負会社が存在している。そこで,このような請負会社について事例分析を行い,その特徴や存立条件などを整理した。
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