2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20780171
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 清仁 Kyoto University, 農学研究科, 助教 (60362430)
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Keywords | コンクリート / モルタル / 非破壊検査 / 劣化 / 弾性波 / 損傷力学 / 一軸圧縮試験 / 割裂引張試験 |
Research Abstract |
1) 汎用FEMソフトを用いた弾性波計測部位の検討 汎用FEMソフトによりコンクリート円柱モデルの振動応答解析を行った。加振部位と受信部位を変えて検討を行ったところ、円柱の半径方向に入出力部位を設置した場合、S波が強調される計算結果となった。逆に、長さ方向に設置した場合はP波が比較的よく計測される結果となった。この結果を踏まえて、コンクリート供試体について弾性波計測を行い、計算結果を検証する予定である。また、長柱などの違う形状のものについてもFEMソフトにより計算を行う予定である。 2) 劣化供試体の作成および弾性波計測 コンクリート供試体の弾性波速度、加速度波形、打音波形を測定し、劣化の有無による違いを考察した。劣化方法は凍結融解およびアルカリシリカ反応であり、前者は気中において凍結融解を行う方法を採用し、後者は塩化カルシウムおよび塩化ナトリウムの溶液に供試体を浸す方法で行った。加速度波形および打音波形においては、フーリエ変換により卓越周波数を求め、弾性波速度はAEセンサを用いて計測した。その結果、凍結融解においては、凍結融解60サイクル程度まで弾性波速度は微増し、90サイクルを超えると弾性波速度は急減した。アルカリシリカ反応においては、塩化ナトリウムを40℃の水に飽和させた溶液にコンクリート供試体を浸し、その後2時間にわたり溶液温度を111℃にした。この1サイクルにおいて、供試体の寸法の変化は確認されなかったが、弾性波速度が10%程度減少することが確認された。
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