2009 Fiscal Year Annual Research Report
自然植生と放牧家畜のダイナミズム:放牧下での家畜の生産性と雑草防除効果の定量化
Project/Area Number |
20780192
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大石 風人 京都大学, 農学研究科, 助教 (50452280)
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Keywords | 放牧 / GPS / 牛 / 耕作放棄地 / 傾斜地 |
Research Abstract |
本年度は、京都府綾部市の耕作放棄地にて、肉用牛放牧試験における、GPSを用いた傾斜地での放牧牛エネルギー要求量推定モデルの作成を中心に行なった。2個体にGPSを装着し、試験期を3期(6月・8月・9月)に分け、それぞれ10日間ほど5分間隔での移動軌跡データを収集した。同時に、個体の体重測定を行ない、個体の体重変化を測定した。測定した移動軌跡データから、GISを用いた3次元での放牧牛エネルギー要求量推定を行なった。 また、7月末から京都府農林水産技術センター畜産センター碇高原牧場にて、GPSを用いた放牧牛エネルギー要求量推定のほか、北海道農業研究センターの開発したバイトカウンターを用いた放牧牛の採食量推定を行なった。なお、当初のGPS測定ではGPSに故障が見られ正確なデータ収集が行なえなかったため、褐毛和種放牧雌牛を用いて再度試験を行ない、データを収集した。 現在は、得られたデータをもとに、推定エネルギー要求量と推定採食量の比較検討を実施している。この解析を進め、学会および論文発表を順次行ない、また今後は心拍測定を用いたエネルギー要求量の推定やIceTag行動センサーを用いた放牧牛の行動分類を行なうことで、より詳細な放牧牛エネルギー要求量の推定法を検討する予定である。さらに、前年度の放牧牛行動圏解析結果と本年度のエネルギー要求量推定モデル作成の結果を家畜放牧生産モデルに組み込むことを検討している。
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Research Products
(3 results)