2010 Fiscal Year Annual Research Report
自然植生と放牧家畜のダイナミズム:放牧下での家畜の生産性と雑草防除効果の定量化
Project/Area Number |
20780192
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大石 風人 京都大学, 農学研究科, 助教 (50452280)
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Keywords | 放牧 / GPS / 牛 / 耕作放棄地 / 傾斜地 / 心拍測定 |
Research Abstract |
本年度も前年度から継続して、京都府綾部市の耕作放棄地にて、肉用牛放牧試験における、GPSを用いた傾斜地での放牧牛エネルギー要求量推定モデルの作成および検証を行なった。2個体にGPSを装着し、試験期を3期に分け、それぞれ10日間ほど5分間隔での移動軌跡データを収集した。同時に、個体の体重測定を行ない、個体の体重変化を測定した。測定した移動軌跡データから、GISを用いた3次元での放牧牛エネルギー要求量推定を行なった。 また、北海道農業研究センターで開発されたバイトカウンターを用いて放牧牛の採食行動推定を行ない、GPSを用いたエネルギー消費量推定量との関係性を検討した。これにより、放牧家畜の維持・生産に対し、どれほどの草量が必要であるかを直接観察せずに行動から推定することが可能であることが示された。 さらに、京都府農林水産技術センター畜産センター碇高原牧場および東海大学阿蘇キャンパスの傾斜放牧地において、心拍測定を利用したエネルギー消費量推定法を検討した。1週間ほどの長期間におよぶ放牧牛の心拍測定は困難であったが、装着機器の改良を経て、データ取得に成功することができた。この心拍測定によるエネルギー消費量推定値と移動軌跡データによるエネルギー消費量推定値を比較検討し、さらには行動分類ロガー(IceTag)による行動分類結果を組み合わせ、放牧家畜エネルギー要求量推定モデルの妥当性の検討を行なった。その結果に対し、学会発表を行ない、現在は論文発表の準備に取り組んでいる。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] The relationship between energy expenditure and jaw movements of grazing cattle2010
Author(s)
Nakagawa, Y., Oishi, K., Kojima, T., Ohta, N., Yoshioka, M., Kumagai, H., Moriya, K., Umemura, K., Hirooka, H.
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Journal Title
Proceedings of the 14th Animal Science Congress, The Asian Australasian Association of Animal Production Societies, Pingtung Taiwan
Pages: 2175-2179
Peer Reviewed
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