2009 Fiscal Year Annual Research Report
除草家畜としてガチョウを見直す-安全・安心な果樹生産システムの構築に向けて-
Project/Area Number |
20780194
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
高山 耕二 Kagoshima University, 農学部, 准教授 (50381190)
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Keywords | ガチョウ / 特用家畜 / 耕作放棄水田 / 果樹園 / 生物的除草 / 羽毛つつき |
Research Abstract |
除草家畜としてガチョウを見直すと同時に,ガチョウ放飼による安全・安心な果樹の生産システムを構築することを目的として,以下の1)~3)について検討を行った. 1) 梨園ならびに耕作放棄水田における除草利用いずれにおいても放飼したガチョウ(白色ガチョウおよびシナガチョウ)は極めて高い除草効果を示した.ガチョウはイネ科草を好んで採食する一方で,セイタカアワダチソウに対する嗜好性は低いことが明らかになった. 2) 草資源のみを利用したガチョウの産卵能力果樹園に放飼したガチョウを用いて,穀物飼料を不断給餌する区と草資源(主にイタリアンライグラス)のみを給与する区を設け,両区の産卵成績を比較した.産卵率は前者の34%に比べ後者では20%に低下し,卵重も同様な傾向を示した.しかしながら,両者の対受精卵孵化率に差はなく,卵黄中のβ-のカロテン含量は後者が前者の約9倍多くなることが示された.このことから産卵成績は低下するものの,穀物飼料を給与しなくても草資源のみを利用したガチョウの卵ならびに雛の生産は十分に可能であることが示唆された. 3) ガチョウ雛の羽毛つつき行動の解明ガチョウの育雛時において,緑餌を給与した雛の羽毛つつき行動は無給与の場合に比べ大幅に抑制されることが示された.
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Research Products
(8 results)