2009 Fiscal Year Annual Research Report
インターフェロン誘導性GTP結合蛋白質による生体防御システムの解析
Project/Area Number |
20780208
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
浅野 淳 Tottori University, 農学部, 准教授 (90312404)
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Keywords | ニワトリ / インターフェロン / IFN誘導性GTP結合蛋白質群 |
Research Abstract |
ニワトリのインターフェロン誘導性GTPaseであるGBPタンパク質をコードする遺伝子を単離することに成功した。組換えニワトリインターフェロンγ100ng/mlで6時間刺激したニワトリリンパ球細胞株LSCC-RP9およびニワトリ初代培養線維芽細胞から、RT-PCRおよびRACE法を利用した遺伝子増幅とクローニングを行った。その結果、アクセッション番号XM_414266と部分的に一致しており、626アミノ酸を有する遺伝子を単離することができた。また、この遺伝子産物は、ヒトGBPファミリー蛋白質のうちGBP2と最も相同性が高いことが明らかになった。一方、ヒトGBP1およびGBP3に相同性を有するタンパク質をコードする遺伝子(hmm98140)を新たに単離した。この遺伝子は、オルタナティブスプライシングによって生じる671アミノ酸と692アミノ酸の二つのアイソフォームが存在することがわかった。 次に、ニワトリGBPタンパク質を、緑色蛍光タンパク質(GFP)との融合蛋白質としてマウス線維芽細胞株NIH3T3に発現させ、細胞内におけるタンパク質の局在を確認した。その結果、hmm98140タンパク質は細胞質内に点在することが示された。これは、抗ウイルス活性を有するIFN誘導性GTPaseであるニワトリMxタンパク質と同様の分布であった。さらに、ヒトGBP-1発現細胞では水疱性口炎ウイルス(VSV)や脳心筋炎ウイルス(EMCV)の増幅が抑制されたという報告(Virology 256,8-14,1999)があることから、hmm98140タンパク質も同様のウイルス増殖抑制活性を有すると予想される。本研究を発展させることにより、インターフェロンの抗ウイルス作用の一端が解明されることが期待される。
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Research Products
(1 results)