2009 Fiscal Year Annual Research Report
卵胞発育シグナルとしての局所ゴナドトロピン放出ホルモンによる黄体退行機序の解明
Project/Area Number |
20780210
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
米澤 智洋 Kitasato University, 獣医学部, 講師 (10433715)
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Keywords | ゴナドトロピン放出ホルモン / アネキシン5 / 黄体退行 / メタスチン / アポトーシス / 卵巣 / 性周期 / エストロジェン |
Research Abstract |
これまでに研究代表者らは、黄体局所に発現するゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)と、それによって発現の増加するアネキシン5(AX5)が、黄体の退行に密接に関与すること、これらの遺伝子発現の上昇は、次世代の卵胞発育時期と一致してみられることを示してきた。 本年度は、前年度の実験に継続して取り組みむとともに、GnRH-AX5系の作用点について調べることで、卵胞発育シグナルとしての黄体局所のGnRHによる黄体退行の制御機構を解明することとした。 実験1)生殖系組織におけるGnRH、AX5の発現動態 成熟雌ラットの性周期の各段階の黄体において、GnRH、AX5について二重免疫組織化学染色を行ない、同じ黄体細胞が発現していることを明らかにした。また乳腺にも同様にGnRHとAX5を発現する細胞が存在することを発見した。 実験2)エストロジェンの作用による黄体退行の制御 エストロジェンの拮抗阻害薬を投与したところ、GnRH、AX5の発現低下とアポトーシスの減少がみられた。その過程に、いくつかの脂質メディエータが関与している可能性が示された。骨成長への影響もserendipitousに発見した。 実験3)黄体細胞の不可逆的な機能変化に関連する細胞内物質の探索 黄体細胞の器官培養系を用いることによって、GnRHによってBcl-2,Bax,Caspase3の活性が変動し、アポトーシスが実行されることを明らかにした。 実験4)GnRH-AX5系を抑制するPRLの作用点の解明 黄体の器官培養にGnRHもしくはその拮抗阻害薬を添加し、アポトーシス実行因子であるCaspase3の活性を調べたところ、GnRHの前処理によってPRLによるCaspase3の減少が抑制された。
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Research Products
(17 results)