2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規高分子担持型ロジウム(II)錯体の創製と不斉合成反応への応用
Project/Area Number |
20790002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
南部 寿則 Hokkaido University, 大学院・薬学研究院, 助教 (80399956)
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Keywords | ロジム(II)錯体 / 不斉触媒反応 / 固相遷移金属 / C-H挿入反応 / アミノ化反応 / ラジカル重合反応 / カルベン / ナイトレン |
Research Abstract |
最近我々は、当研究室で開発したキラルなロジウム(II)錯体Rh_2(S-PTTL)_4の固相への新規担持法を開発し、懸濁共重合反応により調製した不溶性高分子担持型Rh_2(S-PTTL)_4が芳香族不斉C-H挿入反応において母系錯体Rh_2(S-PTTL)_4と同程度の触媒活性および不斉収率を示し、かつ収率・不斉収率を損なうことなく100回の繰り返し使用が可能であることを見出した。以上の知見に基づき、新規高分子担持型ロジウム(II)錯体の創製と不斉合成反応への適用を検討し、本年度は以下の成果を得た。 1. 不溶性高分子担持型Rh_2(S-PTTL)_4を(N-アリールスルホニルイミノ)フェニルヨージナンをナイトレン前駆体とする不斉アミノ化反応に適用したところ、高収率かつ中程度の不斉収率で目的のスルホンアミド誘導体が得られることが分かった。固相担持型ロジウム(II)錯体触媒を用いた不斉アミノ化反応はこれまでに報告例がないことから、当初の予想をはるかに上回る興味深い結果を得た。 2. 不斉アミノ化反応の触媒として開発したRh_2(S-TFPTTL)_4[Rh_2(S-PTTL)_4のフタルイミド基の水素原子をフッ素原子で置換した錯体]から誘導した新規不溶性高分子担持型Rh_2(S-TFPTTL)_4を合成することに成功し、シリルエノールエーテルの不斉アミノ化反応に本固相錯体を適用した結果、母系錯体Rh_2(S-TFPTTL)_4と同程度の収率および不斉収率が得られることを見出した。さらに、反応時間の延長と不斉収率の若干の低下を伴うものの、本固相錯体の20回の繰り返し使用が可能であることが分かった。
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Research Products
(5 results)