2008 Fiscal Year Annual Research Report
ボラノニトロンを用いる炭素ー炭素結合形成反応の開発
Project/Area Number |
20790018
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
森田 延嘉 Showa Pharmaceutical University, 薬学部, 助教 (00433847)
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Keywords | N-ボラノニトロン / イソキサゾリジン / 1, 3-anti-アミノアルコール / 分子内オキシムーオレフィン環化付加反応 / NH-ニトロン / オキシム |
Research Abstract |
分子内オキシムーオレフィン環化付加反応はN-無置換イソキサゾリジンを構築できる非常に有用な反応である。本反応はオキシムからNH-ニトロンへの異性化を経て反応が進行するが、NH-ニトロンへの異性化が熱力学的に不利である事が知られている。従って、反応には高温条件が必須であり、反応に用いることができる基質は制限されている。それに対し、我々は2つの親和性(窒素とホウ素、ケイ素と酸素)を用いる事により、この問題を解決している。即ち、TBSで保護されたオキシムに対してBF_3・OEt_2を作用させる事で、緩和な反応条件下でボラノニトロンを発生させ、アルケン類との分子内環化付加反応の開発に成功している。 平成20年度は、本手法を分子間反応へと応用した。その結果、発生したN-ボラノ-C-エトキシカルボニルニトロンは様々なアルケン類と分子間環化付加反応を起こし、種々の置換様式のイソキサゾリジンを良好な収率で与えることを見出した。本反応は種々の末端アルケン(スチレンや1-ヘキセン等)との反応の場合、協奏的に環化付加反応が進行し、3, 5-trans-イソキサゾリジンを与えたが、1-置換環状アルケン(1-メチルシクロペンテンや1-メチルシクロヘキセン)の場合には、段階的な反応が優位に進行し、逆の立体化学を有する3, 3a-cis-イソキサゾリジンを与えることが分かった。また本反応で末端アルケンと反応して得られたイソキサゾリジンを変換反応に付すことで、生理活性天然物によく見られる部分構造である1, 3-anti-アミノアルコールへと導くことにも成功した。
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Research Products
(4 results)