2008 Fiscal Year Annual Research Report
糖鎖改変マウスを用いた、シアル酸分子種変化によるB細胞活性化調節機構の解明
Project/Area Number |
20790063
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
内藤 裕子 Kyoto University, 生命科学研究科, 助教 (10456775)
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Keywords | B細胞 / 胚中心 / シアル酸 |
Research Abstract |
研究代表者はこれまでに、非活性化B細胞においてはN-グリコリルノイラミン酸(Neu5Gc)が主要なシアル酸分子種として発現するが、胚中心の活性化B細胞ではNeu5Gcの生合成に必須の酵素、Cmahの発現抑制により、Neu5Gcの発現が特異的に抑制されることを明らかにしている。本研究では、この胚中心におけるシアル酸分子種変化の生理的意義の解明を目的として、研究代表者らが作製した、B細胞が活性化してもNeu5Gcの発現が抑制されないことが期待される2種類の糖鎖改変マウスについて、特に胚中心反応に注目して解析を行っている。 胚中心B細胞で特異的に発現するActivation-induced cytidine deaminase(AID)遺伝子のプロモーターを使用した、胚中心B細胞特異的な導入遺伝子発現が期待されるトランスジェニック(Tg)マウスについては、導入したCmah遺伝子の発現の確認を行った。 B細胞特異的なプロモーターとして実績のある免疫グロブリン遺伝子の可変領域(IgVH)プロモーターを用いたTgマウスは、すでに導入遺伝子を異なる発現強度で発現する複数の系統を確立していたため、当該年度においては表現型の解析を開始した。まず、脾臓B細胞をin vitroでLPSにより活性化させたときに、Neu5Gcの発現が期待通り減少しないことを確認した。その上で、免疫系の発達、特にB細胞の分化・成熟について解析を行った。
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Research Products
(2 results)