2009 Fiscal Year Annual Research Report
オピオイド系既存薬を凌駕する経口有効な新規アルカロイドの鎮痛作用と副作用解析
Project/Area Number |
20790075
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Research Institution | Josai International University |
Principal Investigator |
松本 健次郎 Josai International University, 薬学部, 助手 (10406770)
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Keywords | オピオイド / インドールアルカロイド / モルヒネ / 経口活性 / オピオイド受容体 / Mitragynine |
Research Abstract |
本研究ではインドール骨格を基本骨格とする7-hydroxymitragynine(7-OHMG)関連化合物の鎮痛活性の評価、副作用の検討、作用機序解析を行う。昨年度の我々の検討により、さらに強力な鎮痛活性を有する化合物MGM-15,16が発見された。またMitragynine関連化合物について国内、米国、国際特許出願を行った。本年度は、既存のオピオイド系鎮痛薬と異なる特性の発見や副作用の軽減をめざし実験を計画した。その研究成果の要点を以下にまとめた。 (1)7-OHMG関連化合物のオピオイド活性のスクリーニング 7-OHMG関連新規化合物についてモルモット回腸摘出標本を用いた電気刺激方法によりスクリーニングを行った結果モルヒネより強力な化合物を発見したが、これまでの検討で最も活性の高い化合物MGM-16(モルヒネより約45倍強力)を凌ぐ化合物は見出されなかった。 (2)神経障害性疼痛モデルにおける活性の検討 坐骨神経部分結紮により神経因性疼痛モデル動物を作製し、検体の神経障害性疼痛に対する活性を熱刺激のpaw flickテストと機械刺激のvon Freyテストによって評価した。その結果MGM-16は熱性痛覚過敏、アロディニアに対し有効性を示すことが示唆された。 (3)下部消化管におけるセロトニン受容体の分布 オピオイド系鎮痛薬によって引き起こされる便秘作用において、セロトニンやアセチルコリンの関与が示唆されている。本年度はセロトニンの分布について免疫組織学的検討を行った。その結果セロトニンは粘膜(EC細胞やマスト細胞)と筋間神経叢に多く分布することが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)