• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2009 Fiscal Year Annual Research Report

キナーゼによるエンドセリンA受容体とG蛋白質との選択的共役制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 20790086
Research InstitutionMatsuyama University

Principal Investigator

波多江 典之  Matsuyama University, 薬学部, 准教授 (30449912)

KeywordsPKC / エンドセリンA受容体 / プロスタグランジン受容体 / G蛋白質 / 細胞内情報伝達 / 脂質ラフト / 生理活性 / Gq蛋白質
Research Abstract

細胞膜上に発現するG蛋白質共役型受容体(GPCR)は、細胞外からの種々の刺激により活性化されることで、共役するG蛋白質を活性化し細胞内に情報を伝達する。GPCRは、複数種のG蛋白質を活性化することが知られているが、その選択的活性化機構は不明である。GPCRのうち、エンドセリンA受容体はGq蛋白質とGs蛋白質を、またプロスタグランジンEP3受容体はGi蛋白質とGq蛋白質を活性化することが知られているが、その選択的活性化機序は未だ不明である。本研究において、Gq蛋白質の活性化機構について解析した。エンドセリンA受容体において、リガンドであるエンドセリン-1の長期刺激によりGq蛋白質の活性化は脱感作することが知られている。そこで、Gqの活性化に引き続くプロテインキナーゼC(PKC)の活性を、選択的阻害剤で阻害したところ、Gqの脱感作は抑制された。またエンドセリンA受容体をPKCの活性化剤であるTPAで前処理することで、リガンド刺激によるGq蛋白質の活性化が阻害された。これらの結果は、エンドセリンA受容体によるGq蛋白質の活性化は、PKCが活性化されることで抑制されることを示唆している。そこで、エンドセリンA受容体に存在するPKCリン酸化モチーフの不活性化体によるGq蛋白質活性化の脱感作機構について解析したところ、PKC不活性化体の一つにおいて脱感作が抑制されることが明らかとなった。これらのことから、エンドセリンA受容体を介したGq蛋白質の活性化は、PKCの活性化により阻害されることが明らかとなった。次に、プロスタグランジンEP3受容体によるGq蛋白質の選択的活性化についても解析を行った。一般にEP3受容体はGi蛋白質を活性化することが知られているが、COS-7細胞においてはGi蛋白質の活性化以外の経路でcAMP産生の増強を示すことが明らかとなっている。そこで本活性化機序について詳細な解析を行ったところ、PLC阻害剤により阻害されたため、COS-7細胞において、EP3受容体はGq蛋白質と共役していることが明らかとなった。さらに、細胞膜脂質ラフトの成分であるコレステロールの除去およびカベオリンの不活性化体により、EP3受容体を介したGq蛋白質の活性化は抑制されたことより、Gqの活性化は細胞膜脂質ラフトで惹起されることが明らかとなった。

  • Research Products

    (6 results)

All 2010 2009

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (4 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Prostaglandin EP3 receptor superactivates adenylyl cyclase via the Gq/PLC/Ca2+pathway in a lipid raft-dependent manner2009

    • Author(s)
      Yamaoka K, Yano A, Kuroiwa K, Morimoto K, Inazumi T, Hatae N, Tabata H, Segi-Nishida E, Tanaka S, Ichikawa A, Sugimoto Y.
    • Journal Title

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 389

      Pages: 678-682

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] エンドセリンA受容体におけるPKC依存的なGs蛋白質の活性化機構の解明2010

    • Author(s)
      波多江典之, 岩村樹憲, Stojilkovic S.Stanko
    • Organizer
      日本薬学会第130年会
    • Place of Presentation
      岡山コンベンションセンター(岡山)
    • Year and Date
      20100328-20100330
  • [Presentation] フェナントロリンジオンによる抗腫瘍活性の解析2009

    • Author(s)
      波多江典之, 中村純, 奥島鉄雄, 山田容子, 岩村樹憲
    • Organizer
      第39回 複素環化学討論会
    • Place of Presentation
      さわやかちば県民プラザ(千葉)
    • Year and Date
      20091014-20091016
  • [Presentation] アレニルエーテルの分子内スイッチング反応制御2009

    • Author(s)
      波多江典之
    • Organizer
      第25回 若手化学者のための化学道場
    • Place of Presentation
      にぎたつ会館(愛媛)
    • Year and Date
      20090907-20090908
  • [Presentation] Tandem reaction to naphto[1, 8-bc]furan ring via intramolecular Diels-Alder reaction2009

    • Author(s)
      波多江典之, 岩村樹憲
    • Organizer
      22nd.International Congress on Heterocyclic Chemistry
    • Place of Presentation
      St.John's, Newfoundland and Labrador, Canada
    • Year and Date
      20090802-20090807
  • [Book] CBT対策と演習 医薬品化学2009

    • Author(s)
      薬学教育研究会
    • Total Pages
      195
    • Publisher
      株式会社廣川書店

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi