2008 Fiscal Year Annual Research Report
電位依存性H+チャネルと活性酸素産生酵素NADPHオキシダーゼとの共役機構の解明
Project/Area Number |
20790189
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大河内 善史 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (90435818)
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Keywords | 電位依存性プロトンチャネル / 貪食細胞 / 活性酸素 / NADPHオキシダーゼ |
Research Abstract |
VSOPノックアウトマウスの好中球の食胞膜画分において、NADPHオキシダーゼの各サブユニットの発現量をウエスタンブロット法により調べた結果、膜タンパクgp91(NOX2)及びp22、可溶性タンパクp47及びp67ともに、野生型とノックアウトマウスで大きな差は見られなかった(投稿中)。VSOPノックアウトマウスの好中球が示す活性酸素産生量の低下は、NADPHオキシダーゼタンパクの膜への局在が量的に低下して起きているわけではなく、異常な膜電位とpHが原因である可能性が高い。 VSOPが食胞内pHの制御に関与する可能性を調べるために、野生型とVSOPノックアウトマウスの好中球にpH感受性蛍光化合物が結合したザイモザンを貪食させ、食胞内pHをモニターした。その結果、野生型では食胞内pHの低下が見られたが、ノックアウトマウスでは野生型のようにpHの低下が顕著に見られないことが分かった(未発表)。すなわち、VSOPは食胞内pHの制御に関与していることが示唆された。
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