2008 Fiscal Year Annual Research Report
産後精神病モデルの作成ならびにエストロジェンを介した発症機序の解明
Project/Area Number |
20790198
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Research Institution | St.Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
長谷 都 St.Marianna University School of Medicine, 医学部, 助教 (20450611)
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Keywords | 産後精神病 / 母ラット / エストロジェン / 不安様行動 / うつ様行動 / ERα / ERβ / 出産 |
Research Abstract |
本研究の課題における仮説の1つである、産後3週間後のラットにみられる行動の変化は、出産に伴うエストロジェンの低下およびエストロジェンのERαを介した作用の関与を、ERαアゴニスト投与により、これら行動変化がなくなることから再確認し、本仮説を明らかにすることができた。 行動解析(Open field, Elevated plus maze, Social interaction, Prepulse inhibition, Forced swimming)により出産3週間後の母ラット(Long Evans)で検出された不安様ならびにうつ様行動が、17 β- estradiol(E_2 ; 0.25mg/ kg、N=6)、ERαアゴニストであるpropyl- pyrazble- triol(PPT ; 1.0mg/ kg、N=6)、ERβアゴニストであるdiaryl-propio-nitrille(DPN ; 1.0mg/ kg、N=6)および対照群としてセサミオイル(N=6)を皮下へ4日間投与することによって、どのように変化するかを、出産3週間後の母ラットを用いて再検討した。その結果、E_2投与ならびPPT投与によって不安様ならびにうつ様行動が、みられなくなった。しかし, DPN投与による行動における変化はみられなかった。したがって、産後3週間後のラットにみられる不安様ならびにうつ様行動の変化は、出産に伴うエストロジェンのERαを介した作用によるものであることが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)