2008 Fiscal Year Annual Research Report
貪食細胞の機能発現においてイオン輸送体が果たす役割
Project/Area Number |
20790215
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
伊豫田 拓也 Fukuoka University, 医学部, 助教 (80465715)
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Keywords | トランスポーター / カルシウム / アルドステロン |
Research Abstract |
先ずCD68プロモーターを用いたマクロファージ特異的NCX1高発現マウスの作製を試みたが、その発現量は十分でなく検討に用いるには不十分であった。そこで現在はCD11bプロモーターを用い、さらにTet-on systemを用いたコンディショナル・トランスジェニックマウスの作成を試みている。またNCXKOマウスは胎生致死であるためヘテロでしか維持できない。ヘテロKOマウスからマクロファージを単離しても発現量の差が大きくないことから、目下ホモKOマウス胎児からマクロファージや好中球を分化・誘導する方法について検討中である。 その一方で、マウスへのアルドステロン投与は心肥大を引き起こすことが良く知られているが、この現象がNCX1KOマウスでは抑制されることを見出した。アルドステロン処置はマウス心臓において心機能の低下を誘導し、ACE, MR, gp91, NHE1などの遺伝子発現を上昇させていたが、NCXKOマウス心臓においてこれらの変化は全て抑制されていた。そこで野生型マウスに、アルドステロンと共にNCX1選択的な阻害剤を投与したところ、本来誘導される種々のパラメーターの変化は全て抑制されていた。このことはNCX阻害薬の新たな治療応用への可能性を示しているといえる。現在この応答にマクロファージなどの貪食細胞が関与するかについて検討中である。
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Research Products
(31 results)