2008 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳動物細胞におけるNDRキナーゼの制御機構の解析
Project/Area Number |
20790222
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
中川 健太郎 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (70451929)
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Keywords | リン酸化 / 相乗的活性化 |
Research Abstract |
Nuclear dbf2-related(NDR)キナーゼは酵母からヒトまで高度に保存されているSerine/Threonine(Ser/Thr)キナーゼであり、哺乳動物に存在する4個のメンバーはNDR1/2とlarge tumor suppressor(LATS)1/2の2つのグループに大別される。両者はキナーゼドメインにおいて50%以上の高い相同性を示すが、その細胞生理学的役割は異なり、NDR1/2は細胞増殖促進的に、LArs1/2は抑制的に働くと推測される。一方、活性制御には共通する部分が多く、mammalian sterile 20-like kinase(MST)によるリン酸化とアダプター分子であるmps one binder(MOB)1の結合により活性化される。このことは、MSTファミリーとMOB1がLArs1/2とNDR1/2という、細胞増殖の調節に対して抑制と促進の逆の機能を持つキナーゼの両方を制御していることを意味する。しかし、これらの分子群がLATS1/2とNDR1/2をどのように選択的に制御するのか、NDRキナーゼファミリーの活性化機構の詳細はまだ明らかでない。そこで私達はMST2、MOB1によるNDR1の活性化メカニズムに関して解析を行った。 その結果、MST2はNDR1とMOB1の双方のリン酸化を介してNDR1を活性化すること、また、MOB1のリン酸化サイトの1つが74番目のThr残基であることを見出した。
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Research Products
(1 results)