2010 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳動物細胞におけるNDRキナーゼの制御機構の解析
Project/Area Number |
20790222
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
中川 健太郎 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (70451929)
|
Keywords | 細胞内シグナル伝達 / アダプター分子 / リン酸化 |
Research Abstract |
Nuclear dbf2-related(NDR)キナーゼは酵母からヒトまで高度に保存されているSerine/Threonine(Ser/Thr)キナーゼであり、哺乳動物にはNDR1/2とlarge tumor suppressor(LATS)1/2の2つのグループが存在する。このNDRキナーゼは細胞増殖の制御や細胞死の誘導、形態変化の誘導などに関わる重要な機能を担っている。NDRキチーゼの活性化にはキナーゼであるMST1/2とアダプター分子であるMOB1が関与する。私たちはMST1/2がMOB1をリン酸化し、MOB1がリン酸化依存的なscaffoldとして機能することを明らかにしている。 本年度はMST2によるMOB1のTh12とThr35のリン酸化がNDRキナーゼの活性化に与える影響を検討し、Thr35のリン酸化がNDR1/2、LATS1/2の活性化に重要であること、またThr12のリン酸化の阻害はむしろNDR1の活性化を増強し、Thr12のリン酸化がNDR1とMOB1の乖離を促進するシグナルとして機能する可能性を見出した。一方、LATS2の活性化はMOB1のThr12のリン酸化を阻害することにより抑制されることから、MOB1のリン酸化状態がNDR1/2とLATS1/2の活性化を選択的にコントロールしている可能性が考えられる。
|
Research Products
(2 results)