2008 Fiscal Year Annual Research Report
細胞極性を制御する新規Par3結合蛋白質の作用機構
Project/Area Number |
20790233
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鎌倉 幸子 Kyushu University, 生体防御医学研究所, 助教 (80398081)
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Keywords | 細胞性 / 上皮細胞 / ニューロン |
Research Abstract |
細胞が正常に機能し調節されるためには、細胞の極性(cell polarity)が適切に形成されることが必要である。細胞極性が決定される時には、細胞膜の特定の領域に、極性決定のための蛋白質複合体が形成される。本研究の目的は、極性決定に必要な「Par-aPKC複合体」が、哺乳類上皮細胞のタイトジャンクション(TJ)形成部位や、海馬ニューロンの軸索先端の膜直下に、事前に形成されるための分子機構を明らかにすることである。今年度までに、私達は、yeast two-hybrid法を用いたスクリーニングを行い、Par3のPDZに結合する分子としてPar3BMP1(Par3-binding membrane protein 1)を単離した。Par3BMP1は糖鎖を持つtype I膜貫通蛋白質であり、C末端のPDZ結合モチーフを用いてPar3と結合した。内在性Par3BMP1は上皮細胞の細胞間接着部位に集積して局在すること、細胞外領域がホモフィリックに結合することからPar3BMP1が細胞間接着を介して機能することが示唆された。Par3BMP1の過剰発現は、TJ形成(極性形成)を著しく阻害したが、Par3BMP1のC末端(Par3結合領域)を欠失した変異体ではこの阻害効果は見られなかった。このことからPar3BMP1はPar3との結合を介して、Par3の局在を制御することにより上皮細胞の細胞極性形成に重要な役割を果たすことが示唆された。
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[Journal Article] A region N-terminal to the tandem SH3 domain of p47^<phox> plays a crucial role in activation of the phagocyte NADPH oxidase2008
Author(s)
Taura, M., Miyano, K., Minakami, R., Kamakura, S., Takeya, R., Sumimoto. H
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Journal Title
Biochem. J 419
Pages: 329-338
Peer Reviewed