2008 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣明細胞腺癌治療薬の開発を目指したアネキシンIV複合体の機能解析
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20790262
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| Research Institution | Yokohama City University |
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Principal Investigator |
荒川 憲昭 Yokohama City University, 国際総合科学研究科, 助教 (60398394)
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| Keywords | 卵巣癌 / 明細胞腺癌 / アネキシンIV / タンパク質複合体 / プロテオミクス |
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| Research Abstract |
上皮性卵巣癌の組織型の中で、明細胞腺癌(CCA)は化学療法で主に使用されているプラチナ製剤やタキサン製剤に抵抗性を示し、発見されるのが臨床病期初期であっても予後不良例が存在する悪性度の高い組織型である。申請者らは、アネキシンIV(ANX4)の発現量がCCA細胞にて著しく上昇していることを見いだした。本研究では、ANX4複合体の構成成分とその役割を明らかにし、新たな抗悪性腫瘍薬の開発に役立てることを目的とした。当該年度は、CCA細胞におけるANX4がタンパク質複合体を形成するのかどうか、そしてその構成成分が何であるのかを調べた。CCA細胞株から様々な界面活性剤を用いてタンパク質を抽出し、ブルーネィティブ電気泳動を用いて分離後、ANX4抗体によるウエスタンブロットを施行した。その結果、SDSを除く様々な界面活性剤の存在下で、ANX4単量体の分子質量(36kDa)よりも遙かに大きい2種類のスポット(約200および300kDa)が検出された。また、これら二種のスポットは、EGTA処理を行ってもその泳動度に変化は認められなかった。これらの結果は、ANX4はCCAにおいてカルシウムイオン非依存的に複合体を形成して機能することを示唆するものである。そこでANX4複合体を抗ANX4モノクローナル抗体を用いた免疫沈降法により精製し、その構成成分をSDS-PAGE分離後、蛍光染色にて検出されたバンドを質量分析装置により同定した。またこれとは別に、本精製標品をショットガン法により解析した。その結果、翻訳伸張因子1αを代表として、核酸結合性のタンパク質が多数同定された。現在これらの分子群とANX4との相互作用の検証実験を行っている。
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